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    Categories: ドラクエ5

実感はいつ得られるのだろう。


年齢が20代後半にもなると、自然と結婚式に参加する機会が増える。
その主役が特に大学時代に一緒にお馬鹿なことをしていた友人だと、
僕はいつも不思議な気持ちになる。

一緒に安い居酒屋で夜遅くまでオタ話していた彼だ。
無双がどうとか、メモリーズオフがどうとか、
サクラ大戦がどうとか言っていた彼だ。

それがどうだろう、結婚式の主役となった彼はスポットライトを浴び、
立派に新郎の挨拶を述べている。凄く大人に見えたのを覚えている。

更に新郎の隣に座っている新婦も同じく友人だったりすると、もっと不思議な気持ちになる。

夫婦!? おまえら夫婦ですか!?
あー、そうですか。もうっ、もうっ!おめでとうっ!!

という感じになる。

そして、結婚式で飲むお酒は旨い。料理も旨い。
だから友人の結婚式は大好きだ。

覚え立てのルーラを唱えてラインハットに到着。
本当にルーラは便利な呪文だ。

急いでラインハットの城内へ。
お家問題も解決し、雰囲気はすっかり明るくなっていた。
以前は城内の誰もが大垢の暴政にビクビクしてたのに、今は生き生きとしていた。

「よおっ!かすてらじゃないかっ!」

ヘンリーの部屋に通されると、彼は嬉しそうに駆け寄ってきた。

「実は俺、結婚したんだよ」

そう照れながら笑う彼の隣には見知った顔があった。
長い金髪が印象的な美人、マリアだ。

マリアも主人公やヘンリーと共に奴隷生活から脱出してきた仲だ。
彼女とはオラクルベリー手前で別れたけれど、こんなことになるなんてなあ。

「本当は結婚式におまえも呼びたかったんだけど、見つからなくてさ」

そうだよなあ。携帯電話もない世界だもんなあ。
更に主人公はアテのない放浪の旅だもんなあ。

友人が結婚する。
なんとなく不思議な感じがして、ゲームなのに、
もうっ! おめでとうっ!!ってなる。

自分が結婚するなんてまだまだ実感沸かないけれど、
こういう場面を見ると、少しだけ未来が想像できて楽しくなる。

はたして僕は結婚できるほど大人になれているのだろうか。
そう思う度に、ちょっぴり胃はチクっとするし唇に乾きを感じる。

でも、大人になれていることを願う。
そういう時は大人でありたい。

不思議。
結婚って、ホント、不思議!

結婚を機にドラクエ5を再プレイしてみた 目次へ

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本職はゲームライター。お仕事とは別に、個人の趣味でゲームの話題に触れていくブログ「その日草子」を運営中。大作RPGから格ゲー、ギャルゲーまでジャンルを問わないアラサー♂。けどホラーだけは苦手。お気に召した記事やお役に立てた記事があればシェア頂けると喜びます(・ω・)