緊急メンテが起こる背景は飲食店に例えるとわかりやすい。
ドラクエ10公式ブログでメンテナンスの必要性について解説している記事を読みました。
「確かにメンテナンスの必要性について知らないプレイヤーは多いかもしれないなー」
と思ったので、記事にしたいと思います。
※メンテ関連記事 本日の緊急メンテで思うこと。
僕自身も技術的な事に詳しいわけではないのですが、
過去に何度かネットゲームを遊んでいるので、なんとなくは理解しているつもりです。
公式ブログの説明も十分にわかりやすい内容だと思うのですが、緊急メンテナンスが
発生する背景の雰囲気がより伝わるよう、一つ例え話をしたいと思います。
参考になれば幸いです。
ドラクエ10を飲食店に例えてみる。
2012年8月2日。あなたは本日開店する「ドラクエレストラン」のオーナーです。
このレストランは料理人ホリイを筆頭に日本を代表する料理人が、
国内の伝統食材「ドラクエ」を使った「オンライン料理」を振舞ってくれるお店です。
人々は普段食べなれた「ドラクエ」という食材が
「オンライン料理」となることでどんな味になるのか、楽しみにしておりました。
またお店のスタッフも開店日を楽しみにしており、
入念な接客シミュレーションや各種マニュアルの対策等、準備を怠りませんでした。
そして、遂に開店当日。満を持してお店はオープンします!
すると嬉しい悲鳴!
あなたの予想を遥かに超えたお客様が来店してくれました。
「いらっしゃいませー!」
お店のスタッフも張り切り、元気に対応していきます。
しかし、お店の開店初日にトラブルは付き物。
予想以上のお客様が来店され、お店の中も外も人、人、人の大混乱。
車や自転車で来店されるお客様も多く、店の前はグチャグチャに。
さらには並ぶ順番もグチャグチャになってしまい、
収集が付かなくなってしまいました。
さらに想定外のトラブルも頻発します。
「すみませんー、子供がお皿を割ってしまったんですけどー・・・」
「このお肉、片面焼きにしてもらえますかー?」
「すーみーまーせーん! 注文まだですかー?」
ホールスタッフも調理スタッフも、四方八方から呼ばれて大混乱。
更には、
「ヒャッハー! 強盗だー! 金を出せぇー!!」
なんて犯罪にも巻き込まれる始末。
あなたはこの戦場の様な現場で頭を抱えながら、
たまらずこう叫ぶのです。
「た、助けてくれーっ!!」
「サーバー負荷が高まる」とはこういうこと
端的に言ってしまうと、この飲食店のようなカオスな状態が
「サーバーの負荷が高まっている」状態となります。
実際のドラクエ10は、各ユーザーが使っているwiiから
ドラクエ10中枢のサーバーに対して、
「歩いて街に到着したよ!」
「モンスターと接触したよ!」
「友達にメッセージを送ったよ!」
「アイテムを買ったよ!」
といった感じで無数のリクエストを送っています。
そのリクエストにサーバーは応えて、その結果を返しているわけです。
レストランでお店のスタッフに「お水ください」とリクエストすると、
お水をくれますよね。ちょうどそのような関係になっています。
しかし、実際のレストランとゲームのサーバーでは、
その扱う情報量に天と地の差があります。
特に家庭用オンラインゲームとしては異例の本数が売れたドラクエ10ともなれば、
どれほどの情報が各ユーザーのwiiとサーバー間でやり取りをされているのか
正直検討も付きません。
公式ブログにもある通り、サーバーはその処理能力を超えるリクエストを要求されると、
反応が遅くなりやがて完全に応答しなくなってしまいます。
この当たりは人間と同じですね。
一度に複数の人に話しかけられると「えっ? えっ?」って
うろたえてしまいますし、それが更に続くと完全に返答不可能になってしまいます。
実際のドラクエ10では緊急メンテ時に「サーバーの再起動を行います」なんて
案内が流れたと思います。一度、高負荷状態になったサーバーを復帰させるには、
再起動が一番手っ取り早いです。
(もちろん再起動してもデータを消失させないことが大前提ですし、
望ましい状況ではないのですが)
どうなる!?「ドラクエレストラン」!
さて、話を例え話に戻します。
もはやまともな営業ができなくなった「ドラクエレストラン」。
オーナーのあなたはどんな対応ができるでしょう?
一番良いのは、一旦お店を閉じてしまうこと。
「本日の営業は一旦中止! みんな今日は帰ってくれ!」という強硬手段です。
サーバーの再起動はこれに当たりますね。
一旦全ての冒険者はログアウトさせられ、建て直しを図るのです。
というわけで、お店で食事中の人も、食事を待っている人も、
鞄にお金を詰めてもらうのを待っている強盗さんにも帰って頂きました。
店内は散らかり放題ではありますが、これでスタッフはなんとか
落ち着きを取り戻すことができました。
しかし大変なのはこれから。当然クレームの嵐です。
「食べてる途中だったのに、帰れだなんて!」
「私なんか、一口も食べてないのに追い出された!」
「まだ鞄にお金を詰めている途中だったのに・・・」
あなたは更に頭を抱えます。
非常時とはいえ、営業中止なんて早々使える手段ではありません。
どうにかしなくてはなりません。
そこであなたは、まずお店のスタッフを増やしました。
またお店の2号店、3号店を作りました。
これでお客様を待たせず、分散させることに成功しました。
これがいわゆる、サーバー増設という対策になります。
発売日からしばらくすると「臨時サーバー」が作られました。
サーバーを増やすことで、各サーバーの混雑を解消するのが狙いです。
さらにあなたはお店の前を改装し、駐車場や駐輪場の整備を行いました。
また店内の待合室を広く改装し、順番待ちのお客様がいても
スムーズに対応できるように環境を整えました。
これがプログラム改修や修正にあたります。
工事中の状態でお客様を迎えるわけにはいかないですよね。
当然、その期間お店はお休みです。
それと一緒で、プログラム改修や修正中はゲームを動かすことはできず
メンテナンスになるわけです。
他にも多くの対応を行い、ようやく営業再開できたドラクエレストラン。
相変わらずたくさんのお客様に来店頂きますが、スタッフの増員や姉妹店のおかげで
十分に対応可能な範囲です。
また混雑はするものの、お客様も順番待ちに協力してくれているので大きな混乱はおきません。
更にまた、「ヒャッハー! 今日こそ金を出せー!」と強盗がやってきましたが、
整備された防犯装置によって、すぐさま御用となりました。
話題のオンライン料理も来店者には非常に好評だった様子。
ようやく、オーナーのあなたもホッと一息といった所でしょうか。
雰囲気、伝わりました?w
長くなってしまいましたが、なんとなく緊急メンテナンスの雰囲気について
ニュアンスが伝わりましたでしょうか?
「メンテナンスは平日の早朝とか、そういう時間帯だけにして!」
という声も時折耳にしますが緊急メンテが必要な状況だと、それは難しいのです。
逆に、プログラムの改修等、前もって予定が組める場合は
平日早朝のメンテナンスが行われたりしますね。
緊急メンテとの付き合い方
オンラインゲームにとって、緊急メンテナンスは避けられないものです。
そこはプレイヤーも理解と協力が必要な分野だと僕は思います。
とはいえユーザー心理として「またメンテかよ!」と
イライラしてしまう気持ちも当然あります。
twitterで「マタメンテ!」「マダメンテ!」なんて呟いたりしちゃいます。
でも実際にMPが尽きてるのは運営の中の人です。
特にサーバー管理者は24時間365日体制での維持が求められるため
非常にしんどいお仕事です。
だから障害から復帰した際、ドラクエ10を文字通り支えてくれている方々に、
「ありがとう」って思いながら僕はログインしています。
それこそ、障害中は♪ピピピッピって応援してます。
この記事によって一人でも多くの方が、メンテナンスについての
考え方が変われば嬉しいなーって思います。
長文でしたが、お付き合いありがとうございました。
関連記事
洋菓子
最新記事 by 洋菓子 (全て見る)
- 「セガサターン体組成計」開封の儀!ゲーム機を踏んづける背徳感がたまらない… - 2018年4月20日
- 「第2回ポケカ四天王決定戦」突撃レポート - 2018年1月13日
- 新宿駅地下通路に、『ドラクエ10』のモザイクアートが! - 2017年12月12日
- ヒートテックのレディースは、男子だって活用できる! - 2017年12月9日
- 池袋で開かれた「ポケモンカードゲーム チャンピオンズリーグ2018 公認大会1st」に参加してきました。 - 2017年11月27日