千年にも渡る悲恋を描いた名作ADV『久遠の絆 再臨詔』がアプリ化。4時間以上遊べる体験版も配信中。


久遠の絆 再臨詔_アプリ版

名作ADV『久遠の絆 再臨詔』がスマホで遊べるなんて!

二人の男女が輪廻転生を通じて、千年という長い歴史の中で出会いと別れを繰り返していく名作アドベンチャーゲーム『久遠の絆 再臨詔』。プレステ版が発売された当時、僕は雑誌のレビューを見たその瞬間に世界観に惹かれ、近所のゲームショップを探し回りました。そして運良く中古商品を見つけたものの、値段はなんと5,000円オーバー。ほぼ新品と変わらない値段にビクビクしながらも自分の直感を信じて「エイヤ!」と購入し、見事にハマったのを今でも覚えています。

そんな『久遠の絆』が先日、スマホで遊べるアプリになって帰ってきました。個人的に大好きな「神ゲー」のひとつなので、少しでも多くの人に知ってもらえればと思い、取り上げてみます。

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

【参考サイト】
『久遠の絆 再臨詔』アプリ版公式サイト

■ストーリー
主人公は平凡な高校生。謎めいた転校生「万葉」の出現により、彼の身辺は次第に騒がしくなる。巻き起こる猟奇的な事件、そして本人にとって最大の謎である意味不明の悪夢。その因が自身の魂に刻まれた「闇の皇子」の力にあることをまだ彼は知らない。

時は遡り、平安の世。天命を果たすべく降臨した「螢」は、ある日一人の陰陽師に命を救われる。彼の名は「鷹久」。ほどなく二人は恋に落ちるが、螢は彼の体内に潜む「闇の皇子」の資質に気付く。「真の皇子」を助けるべき天命と、「闇の皇子」との恋の間で揺れる螢。タブーを破ったものに待つものは…。

螢「私を捜して、鷹久…なんども、なんども…罪が許されるその日まで…ああ鷹久…ときが見えるわ…」

平安、元禄、幕末、現代。彼らは時と場所を超えて再び巡り合う。それは、過去から現代へと続く、辛く悲しい恋物語の再演なのか…。

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平安・元禄・幕末・現代という、4つの時代を巡る壮大なストーリーから目が離せない

『久遠の絆 再臨詔』の主人公となるのは、平安時代に出会った一組の男女。彼らは互いに惹かれ合うのですが悲劇の運命によって引き裂かれ、そこから千年という長い歴史の海を漂うことになります。輪廻転生後は名前も性格もまったく異なりますが、顔だけは面影があるようにデザインされていて、ゲームを遊んでいる人であれば「あっ、このキャラの前世はもしかして・・・!?」と気付くようになってます。

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

主人公の周囲の人間も輪廻転生して生まれ変わってるんですが、現代では親友だったキャラクターが別の時代ではまったく違う関係になっていたり、いつの時代でも執拗に迫ってくる悪役がいたりと、魅力たっぷりにシナリオを盛り上げてくれます。それと輪廻転生はせず、それぞれの時代だけに登場するキャラクターもいい味出してますね。輪廻転生できるキャラクターは次の時代で想いを果たすチャンスがあるけど、転生しない人物はそこで物語が途切れてしまうのも切ない。。

『久遠の絆 再臨詔』では、「陰陽師」が活躍した平安時代、吉原遊郭をテーマに物語が進む元禄時代、新撰組が活躍する幕末時代と、主人公たちの”今”である現代という4つの時代を巡ります。現代に戻るたびに一気にストーリーが広がっていくので、1度遊ぶと続きが気になって仕方なくなります。

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

4時間以上遊べる体験版のクオリティがものすごい!

『久遠の絆』は1998年にプレステ版が発売された後、それをベースに加筆修正された『久遠の絆 再臨詔』がドリキャスとプレステ2に移植されています。今回アプリ化されたのはこの追加シナリオがある『久遠の絆 再臨詔』のほうですね。

製品版と一緒に体験版も配信されているのですが、このボリュームが半端じゃありません。実際に体験版をプレイしているんですけど、4時間近く余裕で遊べます。ストーリーでいうと、主人公たちが1,000年以上輪廻転生する原因となった、平安時代の出来事が丸々収録されてるぐらい。主人公以外のキャラクターはフルボイスですし、綺麗なイベントCGは何枚も出てくるし、宮廷で流れるような和風の音楽は何年経っても痺れるクオリティです。(個人的にはエンディングテーマの「真秀ろば」が好きすぎて、延々とサントラモードで聞いてました)

正直、「え、こんなに無料でプレイしちゃって大丈夫!?w」って心配になるぐらい遊べます。でも確かに「久遠の絆」って、登場人物が輪廻転生という現象に気付いてから一気に面白さが加速しますし、そういう考えであれば体験版がここまでプレイできるのはある意味納得。とはいえ、めちゃくちゃ太っ腹なのは間違いないです。

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

久遠の絆 再臨詔_アプリ版

読み応えのあるノベルゲームや歴史物が好きな人には本当にオススメ

今回ご紹介した『久遠の絆 再臨詔』のアプリ版は、壮大なノベルゲームが好きな人や歴史物が好きな人には自信を持ってオススメしたい作品です。この作品、長い間名作だと言われてたんですが、とにかくマイナーでして、ず〜〜〜っと影に隠れちゃってるんですよね。めちゃくちゃもったいない!

そんな名作がスマホで遊べて、さらに4時間以上無料で体験版がプレイできるとくりゃ、ファンとしては全力で応援せざるを得ないのです。僕は読み込み速度やテンポに難があったプレステ版を遊んだので、メインヒロインのトゥルーエンドまでに20時間くらいかかった記憶がありますが、それらが改善されたアプリ版であればそこまではかからないはず。さすがに続編は難しいだろうけど、これを機会に「久遠の絆」を遊んでくれる人が増えたら僕はとても嬉しいです。気になった方はぜひ!

●『久遠の絆 再臨詔』iOS版 製品版はこちら 体験版はこちら
●『久遠の絆 再臨詔』Android版 製品版はこちら 体験版はこちら

※僕はAndroid版で遊んでいますが、たびたびメッセージ送りがフリーズしてしまうことがありました。そんな時はメニュー画面から1度データをセーブしてタイトルに戻り、ふたたびデータをロードすれば続きが遊べます。そう頻発する現象ではありませんが、今後のアップデートで修正されると嬉しいですなあ。

そういえば、続編ってわけじゃないけれど・・・

続編ってわけではありませんが、このシリーズは2011年にPC版『久遠の絆 THE ORIGIN』という、リメイク作品も発売されています。こちらは輪廻転生という大枠のテーマは変わらないものの、「物語の始まりに触れる神代編の追加」「幕末時代を削除して昭和時代を追加」などストーリー自体は大きく変わってます。

あと18歳以上対象版のほうにはアレやコレやなイベントCGも追加されました。もともとスタッフはアダルトゲーム化は望んでいなかったようなのですが、10年以上の説得を受けてシナリオ改稿を条件にOKを出したそうです。僕は「THE ORIGIN」は未プレイなんですが、機会があればこっちも遊んでみたいなあ。特に昭和時代が気になりますね。

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洋菓子

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本職はゲームライター。お仕事とは別に、個人の趣味でゲームの話題に触れていくブログ「その日草子」を運営中。大作RPGから格ゲー、ギャルゲーまでジャンルを問わないアラサー♂。けどホラーだけは苦手。お気に召した記事やお役に立てた記事があればシェア頂けると喜びます(・ω・)
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