未来の花嫁。
船を降りた主人公とパパスは港からそう遠くない、サンタローズという村へ向かった。
道中、突如緊迫感のある音楽が流れ、本ゲーム初めての戦闘に突入する。
現れたのは、青い身体をプルプルと振るわせたスライムが3匹。
ドラクエにおいて、最初の戦闘がスライムというのは、もうすっかり伝統になった感がある。
特に苦戦はしなかった。というか、パパスの強さが物凄かった。
一際目を引く彼の大きな剣が、スライムを一撃で倒していく。
父親というのは偉大なものだ。
機会があって僕も父親になることがあれば、こんな偉大な父親になれるのかなあ。
ハッキリ言って、自信は無いなあ。僕、もやしっ子だしなぁ……。
あとビビりだから、たぶんスライム殴る時とか
「えっ!? いいの? 流石に殴るのはまずくね!?」
とか、なっちゃいそうな気がする。だってスライム可愛いし。
できることなら戦わず、平和に暮らしたいものですよね。
サンタローズの村に到着すると、多くの村人から歓迎された。
ここでもパパスの人望は凄かった。
主人公も見知らぬ大人から口々に「大きくなったねえ」と声を掛けられる。
そういえば僕も小さい頃、よく知らない親戚?の人から「大きくなったねえ」
なんて、機会がある度言われていたことを思い出した。
ここら辺は我々もドラクエも共通なんだと思う。
さて、そんな大人の話というのは、大抵長くなるものだ。
パパスはひっきりなしに現れる村人の対応に忙しそうだった。
「ねえ、大人の話って長いから、二階に上がりましょうよ」
主人公が退屈そうにしていると、突然話しかけられた。
正確には覚えてないけれど、確かこんな感じに誘われた気がする。
パパスと話し込む隣町の宿屋の女将。
その隣に、主人公と同じように退屈している女の子がいた。
主人公より2つ年上の女の子。輝く金髪になんだか意思の強そうな瞳。
一見、おてんばなようにも見えるけど、主人公に本を読んであげようとしたり
所々に優しさも垣間見えた。
ドラクエ5を語るにあたり、決して欠かすことのできない重要人物。
ビアンカ。
その子の名前。
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