ドラクエ10

2012年9月8日 / 最終更新日 : 2016年4月27日洋菓子ドラクエ10

本日の緊急メンテで思うこと。

土曜日のお昼少し前だったろうか。
相変わらず僕はちくちくと、オルフェア高原で豚狩りをしていた。

前回の武闘家育成計画から2週間ほどたち、ようやく武闘家がレベル40になろうとしている。

毎日30分～1時間のペースでレベル上げをしているからだいぶ時間はかかったけれど、
それでも頑張ればなんとか育つものである。
社会人でもマッタリとプレイできるから、それが素直に嬉しい。

区切りとなるレベル40まで、経験値残り5,000を切ったころ、
突然、チリリリン♪という案内音と共にドラキーマがメッセージを運んできた。

「12時から緊急メンテナンスを始めます。12時迄に冒険を終了して下さい」

意訳すると大体こんな感じである。

ドラクエ10に限らず、初期のネットゲームはこういう緊急メンテがちょくちょくある。
原因はいろいろあるけれど、こればっかりは仕方ないと思う。

テスト環境やシミュレーションで行った負荷対策が上手くいっても、
何万～何十万人の人が同時に接続する本番環境でどんな不具合が起きるか、
そればっかりは本当に、動かしてみないと分からないからだ。

だから別に「金払ってるんだからメンテするな！」なんて
無茶を言う気はまったくない。
さすがに2～3日ずっと落ちてるとかなら不満にも思うだろうけど、
今のサーバー稼働状況で月額1,000円なら十分満足である。

というわけで「あらあら、メンテですか。じゃあ街に帰りましょうかね」
てな感じで懐をゴソゴソやり、僕はルーラストーンを空に掲げた。
一瞬の暗転の後、あっという間に街に到着する。

ドラクエファンには馴染み深い「ルーラ」という言葉通り、
ルーラストーンはあらかじめ設定した街に一瞬でワープできるアイテムだ。
武闘家のように呪文が使えない職業でもルーラストーンは使えるので、
非常に便利かつ冒険に欠かせないアイテムでもある。

緊急メンテを前にして、街はなんとなくバタバタしているように見えた。
各地に散らばっていた冒険者がルーラストーンで一斉に街に戻り、
メンテ前の僅かな時間に、「やれ宿屋だ、やれ商売だ」と方々を走り回っている。

僕もゆっくりはしていられない。
郵便局に駆け込んで、バザーで売れた商品の代金を受け取り、
預かり所で荷物を整理して、宿屋に泊まったら酒場に行って・・・。
ちょっぴりあたふたしながら細々とした用事を済まし、
メンテ5分前の合図と共に問題なくログアウトした。

なんとなく、他のプレイヤーはこの緊急メンテで突然生まれた
隙間時間をどう過ごすのか気になった。

ドラクエ10のオフラインモードを進めるのか、はたまた別のゲームをするのか。
お昼時だし、ご飯を作ったり食べにいくかもしれない。
もしくはこの緊急メンテを機に「どっかに遊びに行くかー」なんて
身支度をするかもしれない。

ドラクエ10で遊んでいる間、すれ違う彼らは皆等しく冒険者だけど
ログアウトしてしまえばそれぞれが異なる生活者となる。
そう考えると、ネットゲームってやっぱり不思議で凄い空間なんだなあと
僕は思ってしまうのだ。
初めてネトゲを遊んでからもう10年以上経つけれど、未だに慣れない。

特に盛り上がりもオチもない今回の話だけど、
最後に別ゲームで緊急メンテに入った際、とあるプレイヤーの印象深い一言で締めたい。
彼はいわゆる「廃人」レベルでそのゲームをやりこんでおり、
その界隈では有名なプレイヤーであった。

そんな彼に「やっぱり緊急メンテってムカつくものなの？」と聞いたら、
意外な返事を返してきた。

「いいや、別にムカつかない。むしろ有り難いかな」
「有り難いんだ！？　どうして？」
「だって緊急メンテってことは、全てのプレイヤーが遊べないってことだろ？」
「うん、そうだね」
「ってことは、俺のライバル達もみんなレベル上げとかできないじゃん。
　だから安心して休むことができるんだよ」

成る程、そんな考えもあるか。当時の僕は思わず関心してしまった。
トップを走る者にしか見えない光景もあるのだろう。

緊急メンテナンスはしないに越したことは無いけれど、
運営さんも24時間頑張ってくれているんだと思います。

お盆休み、ちゃんと取れたかな。偉い人は取れなかったかもなあ。
毎日本当にありがとう。おかげさまで楽しんでます、ドラクエ10。

本職はゲームライター。お仕事とは別に、個人の趣味でゲームの話題に触れていくブログ「その日草子」を運営中。大作RPGから格ゲー、ギャルゲーまでジャンルを問わないアラサー♂。けどホラーだけは苦手。お気に召した記事やお役に立てた記事があればシェア頂けると喜びます(・ω・)